EBtからTOMBOに移行する

 さて、以前に予告したとおり、EBtからTOMBOへのデータ移行に一応成功しましたのでご報告します。結構苦労しましたが(^^;

 EBtは、ある種独自の形式でデータ管理しているので、そのままではデータを流用することができません。しかし、幸い、階層付きテキストとしてなら出力できるので、それを利用することとします。

 階層付きテキストとは、階層構造を行頭のピリオドの数で表したもので、WZエディタで採用されてから、様々なアウトラインプロセッサで導入されてきたようです。

 階層付きテキストのままでは、すべてのメモが1ファイルになっています。TOMBOでは、1メモが1ファイルとして管理されていますので、移行するためには、1つの階層付きテキストを階層ごとに別ファイルにすることが必要です。

 階層付きテキストの本家であるWZエディタでマクロを書き、処理する方法を採れば、一番融通が利いていいとは思いますが、C言語に似たWZのマクロはちょっと敷居が高いです。

 そこで、階層付きテキストを読み込めるアウトラインプロセッサを利用して変換できないかと考えました。

 ベクターあたりで探してみたところ、フリー/シェアウェアアウトラインプロセッサの中には階層付きテキストの読み込みに対応しているものも多数あり、さらに各データごとに別ファイルに出力できるものを探せば、それで移行できそうです。

 探し当てたのが、nami2000というフリーのアウトラインプロセッサです。これには各メモを個別のテキストデータとして出力する機能が備わっていました。これを使えばうまくいきそうです。

 早速、EBtから階層付きテキストとして出力し、namiにインポートしてみたのですが、階層構造がうまく読み込まれません。

 もしやと思って、EBtで出力したテキストをメモ帳で開いてみたところ、案の定、改行が正しく認識されていないことが判明。Linux系いであるEBtでは、改行マークがCR+LFではなくLFのみなので、Windowsでは改行と認識されていなかったのです。何とかして改行マークを書き換える必要があります。

 幸い、ザウルスの定番エディタであるZeditorには、改行マークを指定して保存する機能がありました。EBtで出力したファイルをZeditorで読み込み、上書き保存。

これを、namiに読み込ませたところ、うまく階層構造が読み込まれました。

 後はすべてのメモを個別テキストとして出力すれば完了です。

 とここで問題発生。

 nami2000では、同一名称のメモが複数あると、個別テキストの出力ができません。個別テキストを出力する際、原則としてメモの名称をファイル名にするため、重複名称を避けるための仕様のようです。

 EBtは相互リンクが張れるため、階層構造として出力すると、どうしても同一のファイルが何度も出力されることになってしまいます。これを避けるためには出力する階層をあまり深くせず、細切れにして出力する必要があります。それでも避けきれない重複については、仕方がないので手動で削除しました。

 これで何とか出力完了、と思ったところでまた問題が。

 先ほど説明したとおり、出力されるファイル名は、原則として各メモの名称なのですが、その中にファイル名として使えない文字があると、“PAGE00”といった連番のファイルにしてしまうのです。そのため、すべてのファイルを一度TOMBOで開いて(かつ一部修正して閉じる)、メモの名前を変更する必要がありました。

 ここまでで、移行が終了します。



 こうして何とか移行終了しましたが、誰にでもおすすめできる方法ではありません。結構力技ですし。WZエディタでマクロを組めば、もう少し楽になりそうな気はしますが。

 素直に、WM5版のEBtが出るのを待った方がいいかもしれません(^^;



 どうしても移行したいという方は参考にしてみてください。