時間管理術

時間管理術 (日経文庫)

時間管理術 (日経文庫)

 何だかそのまんまのタイトルですが、内容的には、時間管理というより、プロジェクトマネジメント(PM)の入門書と言うべきでしょう。ホワイトカラーの業務にPMの考え方を適用し、効率を高めるべきだという考えの下に書かれているのは間違いないのですが、結局、PMを知らないホワイトカラーを対象にしている以上、PMの説明に大半を割かねばならず、PMをどうホワイトカラーの業務に活用するかについては、理念や提言といったやや抽象的な部分が多くなってしまったのが残念です。

 例えば、本書では、まず第一に日誌を付けることを勧めているのですが、「検索をかけやすいようにワープロで作成すべし」と言いつつ、「書きやすいようにチェックボックスなどのフォームを活用しろ」とも言っています。しかし、残念ながら、ワープロで使い易いフォームについて、具体的な提示はありません。
 まあ、それくらい自分で考えろということなのかもしれませんが、それができないから本を読んでいるわけで(^^;


 いろいろ気付きをいただける本ですし、PMを詳しく知らない身として勉強になったのは間違いありませんが、この本の内容をそのまま実行するというのは難しいかなあと思います。そもそも、ガントチャートが必要になりような、大規模プロジェクト業務なんて、自分の仕事の上では、ほとんどありませんし。
 大体、日々の作業履歴が作成できない時点で、本書におけるレベル1にも到達できていませんが(^^;