NYPD No.1ネゴシエーター最強の交渉術

NYPD No.1ネゴシエーター最強の交渉術

NYPD No.1ネゴシエーター最強の交渉術


 個人的には、交渉事は苦手なので、こういう本には興味を引かれます。

 銃を持ち、人質を取って立てこもった犯人、これを大人しく投降させるべく交渉する、これ以上タフな交渉術はないと感じます。

 しかし、本書には、実際のところ、これらタフな会話の方法について、事細かに書かれているわけではありません。
 確かに、嘘はつかない、相手の話を聞く、Win-Winの関係を作る、といった基本的な交渉術については書かれていますが、この本で、最も重視されているのは、別のことです。


 著者によれば、交渉において一番大事なのは、事前の準備だといいます。情報を集め、目標を定め、そのための計画を決定し、譲れるものと譲れないものを決める。そして、交渉が決裂した場合の代替案を用意する。これらの準備ができて初めて交渉に臨む。これこそが一番大事だというのです。

 交渉とは話術だと、安直に思っていたので、これには考えさせられました。