図解雑学失敗学

失敗学 (図解雑学)

失敗学 (図解雑学)

 「失敗学」というものには、前々から興味がありました。
 人はなぜ同じ失敗を繰り返してしまうのか。失敗したことを忘れてしまう場合もありますが、失敗情報を収集していながら、必ずしもそれを有効活用できていない場合もあります。
 特に後者について、どうしたら失敗情報を次に活かすことができるのか、それが知りたいと思っていました。

 本書を読んでみて一番驚いたのは、「失敗学」の守備範囲の広さです。「どのように失敗が発生するのか」ということはもちろん、「失敗情報が有効活用されるための組織」といった組織論、「失敗を未然に防ぐシミュレーション思考」のような思考法など。本書はその性質上、いずれも概略のみの説明であり、残念ながら、本書だけですべてを実践するのは困難ですが、「失敗学」の幅広さを感じるにはいいかもしれません。