Lubuntu13.04のお陰でLOOX U/C30Nが復活
1年ほど前に買ったLOOX U/C30N、HDDをSSDに換装したりWin8化したり、ついでに大容量バッテリーも買っちゃったりと、それなりに手もかけた個人的には好みのマシンなのですが、いかんせんATOM Z520 1.33GHz、1GBメモリではWin8ですら遅く、使っているうちにストレスが溜まる始末。段々と疎遠になっていき、気付けば押入れの中に(^^;
そんなある日、dynabook AZ用に最新のLubuntu13.04が出たということで、試しに入れて使ってみた時のことです。その際に思ったのが、「Lubuntuって軽いな」ということ。最初、dynabook AZ版のUbuntuが出た時には重くて使い物にならないと思ったのですが、12.10からLubuntu版になり、結構使える感じになってきました。
ARMのAZですらそうなら、もしかして旧式ATOMマシンでも、Lubuntuなら実用になるのではなかろうか。特に、最新版13.04は、12.10から省メモリ化等の軽量化を図っているという話を聞きますので、それなら結構いけるんじゃないかと。ふとそんなことを思いついたわけです。
USBメモリブート版Lubuntuの作成
思い立ったら何とやら、まずはLubuntuを試してみようということで、LubuntのUSBメモリブート版を作ってみることに。
http://multilife.net/memory/programmer/1404.html
この辺などを参考に、Universal USB Installerを使ってLubuntu 13.04のisoイメージをUSBメモリに展開して書き込みます。これでUSBブート用のUSBメモリが作成できました。
このメモリをUSBに差し込んで、BIOS設定でUSBメモリからの起動を可能にしてかつ優先順位を上げてやれば、USBメモリの内容を読み込んで選択画面が起動するので、日本語を選択し、かつUSBメモリからの実行を指定すると、インストールされずにUSBメモリからLubuntuが起動してきます。
これでLubuntuを試してみたところ、その軽さにびっくり。Chromiumもそれほど待たずに立ち上がってきます。しかも、いろいろ評判の悪いGMA500なのに画面表示も特段乱れず、また、Wifiも問題なく動作する様子。過去のUbuntuではこの辺が結構ネックになっていたという話もあったので心配していたのですが、13.04になって相性が改善されているようです。
Lubuntu 13.04のインストール
USBメモリからの起動であってもこれだけの速度で動き、かつ画面表示やWifiに問題がないのなら、最低限の利用は可能と思われましたので、Lubuntuを正式にインストールすることにしました。
USBからブートした場合、デスクトップにインストール用のアイコンが表示されるので、それをダブルクリックして実行。後は表示に従って進めていくだけ。
途中、Windowsを残すか聞かれたのですが、Win8とのデュアルブート設定は面倒そうだったので、Lubuntu一択クリーンインストールしてしまいました。さらばWindows(^^;
インストール自体は大きな問題なく終了。
入れてみてまず思うのは、そのサクサクさ加減。感激すら覚えます。複数のアプリを同時起動しても、大きな問題はない様子。これなら十分現役マシンとして使えます。
メニュー>設定>言語サポートから言語をインストールし、入力に使うIMシステムをIBusに設定すれば、Anthyで日本語入力も可能です。
USBブートで確認したとおり、グラフィック、無線LANも問題なく使えます。
不具合とその一部解消
もちろん、素のままで不具合がないわけではなく、目立つところでは、
- 音が出ない。
- バックライトの明るさが変えられない。
- タッチパネルは使えるが、かなりずれている。
- 指紋認証は使えない。
- 画面下の画面回転ボタン等は使えない。
- サスペンド、ハイバネーションからの復帰が不安定。
といったところでしょうか。逆に言えば、これ以外については大きな問題なく使えてしまうのはありがたいところです。
いろいろ調べて試した結果、最初の3つについては、何とか解決できましたのでご報告。
音声出力
こちらを参考に。
Steady assimilation: [note] LooxU/C40もUbuntu化
ターミナルから
sudo leafpad /etc/modprobe.d/snd-hda-intel.conf
としてエディタで新規に作成し、
と書き込んで保存。
再起動すれば音が出るようになります。
バックライトの明るさ変更
こちらを参考にして、バックライトをキー操作で変更できるようになりました。
まず、
sudo leafpad /etc/modprobe.d/blacklist.conf
として開き、最後に
blacklist fujitsu_laptop
を追加します。
次に、
sudo leafpad /etc/default/grub
として開き、
となっている所を
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash acpi_osi=Linux acpi_backlight=vendor"
と変更して保存。その後、
sudo update-grub
としてgrubをアップデートします。
これで再起動すれば、Fn+:、/でバックライトの明るさを調整できるようになります。
タッチパネルのキャリブレーション
メニュー>システムツール>Synapticパッケージマネージャから、
xinput_calibrator
をインストール。これをターミナルから実行すると、キャリブレーション画面が表示されます。4か所順番にタップすると、
Section "InputClass"
Identifier "calibration"
MatchProduct "Fujitsu Component USB Touch Panel"
Option "Calibration" "78 3883 220 3940"
EndSection
みたいな感じで設定用のデータが出力されるので、これをコピーして、
として作成したファイルに貼り付けて保存。再起動すれば適用されます。
とりあえずこんなところで。
とにかく、ATOM Z 1.33GHzなのにサクサク動くというのが素晴らしいです。古いPCをお持ちの方は、一度チャレンジしてみてもよろしいのではないかと思います。